2025年2月26日
L92乳酸菌はアトピーに効果がある？その理由とよくあるQ&A
「L92乳酸菌は普通のヨーグルトとどう違うのか？」「アトピーに本当に効果があるのか？」など、興味をお持ちではないでしょうか？
結論から言いますと申し上げますと、L92乳酸菌はアトピーの改善に期待できます。
今回は「L92乳酸菌がアトピーに効果的な理由」について、解説します。他の乳酸菌との違いや摂取の目安量など、よくある質問についてもまとめましたので、いっしょに疑問を払拭していきましょう。
Contents
L92乳酸菌とは？他の乳酸菌とのちがい
L92乳酸菌は、ラクトバチルス・アシドフィルスL-92乳酸菌が正式名称です。
一般的に乳酸菌は、乳酸菌シロタ株を指すことが多く、生きた状態で大腸まで到達する特徴があります。腸内で善玉菌を増やし、体に悪さをする悪玉菌の増加を抑えます。
対するL92乳酸菌はアレルギー症状の改善に期待できる乳酸菌です。ヘルパーT細胞という免疫細胞のバランスを調整し、腸の免疫機能を通して全身に表れるアレルギー症状の改善に期待ができます。
なぜL92乳酸菌がアトピーに効果があるのか？
L92乳酸菌がアトピーに効果的とされる2つの理由について、解説します。1つずつ見ていきましょう。
免疫バランスを整える機能があるから
1つ目は「免疫バランスを整える機能があるから」です。
本来は体外から異物が入ってきたときに、戦って倒したり、体内を守ったりするのが免疫です。しかしアトピーの場合には、本来害のないものにも反応している「過剰反応の状態」に該当します。
L92乳酸菌は小腸のパイエル板と呼ばれる免疫細胞が多くいる場所に吸収され、免疫細胞を活性化させます。異物を除去する細胞と感染細胞を壊す細胞のバランスを整え、適切にウイルスを除去し、体内の免疫バランスを改善させるのです。
過剰な白血球数が低下するから
2つ目は「過剰な白血球数が低下するから」です。
カルピス社の健康・機能性食品開発研究で「アトピー性皮膚炎を対象にしたL92乳酸菌」の研究が行われました。
その結果によると、L92乳酸菌を摂取し続けた患者の「90％の症例に症状緩和の有効性が示され、皮膚症状や皮膚のかゆみについて、飲用期間中に優位な低下が認められました」と公表されています。
さらに「血液分析の結果では、血液中の過剰な赤血球数の減少が認められました」とあり、アトピーの人にL92乳酸菌は効果的だと言えるでしょう。
引用文献
カルピス株式会社「カルピス社研究レポートアトピー編」p3 2025年1月13日閲覧
L92乳酸菌に関するよくあるQ&A
L92乳酸菌はアトピーに効果的だとわかっても、副作用や1日当たりの摂取の目安などについて、疑問がわいてくるかもしれません。
そこで、よくある質問についてまとめました。1つずつ見ていきましょう。
L92乳酸菌は花粉症やハウスダストなどにもよいですか？
L92乳酸菌は免疫系に働きかけるためアトピー性皮膚炎以外にも、花粉症やアレルギー性鼻炎、ハウスダストアレルギーなどの症状の緩和に期待ができます。また、インフルエンザや風邪などの感染症予防にもよいでしょう。
1日にどのくらい摂取するとよいですか？
L92乳酸菌が含まれた飲料の場合には、1日1本が目安量になります。L92乳酸菌が含まれた錠剤タイプの場合には、製品に記載された量を1日の摂取の目安量にしてください。
大量に摂取しても副作用はありませんか？
L92乳酸菌を大量に摂取しても副作用のリスクは低く、過剰な分は便として排出されます。しかし乳製品に含まれている脂質量や塩分量が過剰となることで、肥満や高血圧のリスクが上がるため、食べ過ぎには注意した方がよいでしょう。
こどもにも効果が期待できますか？
乳幼児に対しても、大人と同様の効果に期待できます。
実際にカルピス社の健康・機能性食品開発研究における「アトピー性皮膚炎を対象にしたL92乳酸菌」の研究の一環として、乳幼児を対象にしたものが行われており、症状緩和の可能性があると発表されています。そのため、親子でいっしょに取り組むのもおすすめです。
L92乳酸菌さえ取ればアトピーは改善しますか？
L92乳酸菌だけを摂取するよりも、日々の生活習慣の中でしっかりと保湿を行ったり、皮膚を清潔に保ったりなどの工夫は必要です。これまで通りに毎日の入浴や入浴後の保湿などを徹底しましょう。
また、自己流で外用剤や内服薬の中断も危険です。絶対にやめましょう。
L92乳酸菌以外にアトピーで気を付けたほうがいいことはありますか？
L92乳酸菌以外に心がけたいのが適度な水分補給や毎日の入浴、全身の保湿や健康的な食生活です。
アトピーの人は皮膚が乾燥しやすいため、こまめな水分補給を心がけてください。保湿も入浴後のみではなく、起床した後の洗顔後にも徹底しましょう。
皮膚がデリケートなアトピーの人は、保湿剤も無添加やオーガニック物を中心にするのが望ましいです。
L92乳酸菌と保湿でアトピー肌を軽減させよう
L92乳酸菌はヘルパーT細胞に働きかけ、免疫機能のバランスを調整したり、過剰な白血球の量を減らしたりします。結果として、かゆみや赤みなどのつらいアトピーの症状を緩和させます。
しかしL92乳酸菌だけ摂取すればよいわけではありません。日々の生活の中で皮膚を清潔に保ち、適切に保湿をすることが肝心です。
皮膚のデリケートなアトピーの人は、高保湿かつ肌にやさしい成分の保湿剤が望ましいでしょう。どの製品がよいか迷う人は、オンラインでの薬剤師相談の利用をおすすめします。アトピー向けの保湿剤を日常的に使い、適切にケアしましょう。
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