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アトピーがたくさん水を飲むのは肌にいい?NGな飲み方・OKな飲み方

アトピーはたくさん水を飲むと肌にいいと聞いて、がぶがぶと飲んでいませんか?

確かに水分を多く摂取することは、皮膚にいいと言われていますが、飲み方が誤っていると、体内に吸収しきれずに排出されたり、かえって体に負担をかけたりすることもあります。

そこで、この記事では「NGな飲み方と負担をかけない飲み方」を紹介します。ポイントを押さえて、つらいかゆみの軽減に努めましょう。

アトピーが水をたくさん飲むと皮膚にいい理由

アトピーは水をたくさん飲んだ方がいい理由について知っていますか?ここでは、アトピーが水をたくさん飲むといい2つの理由をご紹介します。

人間の体の70%は水分でできているから

1つ目の理由は「人間の体の70%が水分でできているから」です。

食べ物は数日食べなかったとしても、人間は生き延びることができます。けれども、水を飲まないと2~3日ほどで生命の危機に陥ります。それだけ水分が重要なのです。

生きていくために必要な水の量は、1日に2リットルほどと言われています。なぜなら汗や尿、便などで1日に2リットル以上の水分を排出しているからです。

水を飲まないと体内の水分量が不足し、乾燥してきます。皮膚がカサカサしてきたり、髪がパサパサしたりするでしょう。不足を補うためにも、水をたくさん飲む必要があります。

アトピーは水分保持能力が低いから

2つ目の理由は「アトピーは水分保持能力が低いから」です。

一般的な皮膚表面の水分の保有率は40%ほどですが、乾燥肌は35%以下になります。さらにアトピーだと20%以下にまで低下することがあるため、注意が必要です。

アトピーの人は、一般的な人と比べて水分の保持能力が低いために、皮膚が乾燥して赤みやかゆみなどが生じると言われています。

積極的に水をたくさん飲んで、水分の保有率を上げる必要があるでしょう。

かえって逆効!?NGな水の飲み方

アトピーが水をたくさん飲んだ方がいいとわかり、がぶがぶ水を飲み始めているかもしれません。

しかし、飲み方を誤るとかえって逆効果になることもあり、注意が必要です。そこで、NGな水の飲み方を3つご紹介しますね。

冷たい水を飲む

1つ目は「冷たい水を飲む」ことです。

冷蔵庫で冷やした水を飲んでいませんか?暑い日や寝起きなどは、冷たい水を飲みたくなるかもしれません。

しかし、冷たい水を飲むと、胃腸への刺激が強くなり、体に負担をかけます。胃腸が冷えると消化能力が下がるため、消化不良を起こしやすいでしょう。

血流の流れが悪くなるために食欲が湧かなくなったり、下痢をしたりするかもしれません。

また、体温が低下するため、免疫力も低下する懸念があります。免疫力が下がると、肌のバリア機能も下がるため、アトピーの人はよけいにかゆみを感じやすくなるでしょう。

短時間で大量に飲む

2つ目は「短時間に大量に飲む」ことです。

水が体にいいと聞いて、短時間で大量に飲むのは避けましょう。大量に摂取しても、体内に吸収しきれずに、尿となって排出されます。

それでも水分量が多い場合には、皮下組織に水が溜まってしまい、むくみ(浮腫)を引き起こします。

動脈等からにじみ出た水分は、本来は静脈等によって戻されますが、水分が多すぎることで溜まってしまい、皮膚が水分に押される形で膨らむためです。

さらに、短時間で大量の水を飲むと、腎臓で処理がしきれなくなります。体内の塩分濃度が薄まりすぎて、低ナトリウム血症を引き起こすリスクがあるのです。

水をいっぱい飲むことは体にいいですが、短期間で大量に飲むのはリスクが大きいため、やめましょう。

水道水をそのまま飲む

3つ目は「水道水をそのまま飲む」ことです。

日本の水道水は、安全基準を満たしているため、飲んでも問題はありません。けれども、消毒のために塩素が含まれています。微生物や細菌類を死滅させ、殺菌するためです。

塩素濃度は1リットル当たり、1㎎ですが、残留塩素がアトピーを悪化させる懸念があります。なぜなら水道水の塩素濃度はプールと同様だからです。

久保田産婦人科麻酔科医院「水道水の塩素(酸化アレルゲン)はアトピーの危険因子」では「アトピー性皮膚炎の妊婦さんがプールに入ると、間違いなく、皮膚はカサカサ、痒みが強くなり、皮膚症状はさらに悪化します」と提言しています。

アトピーのある人は、水道水を飲むのはかえって逆効果を招く懸念があるため、避けたほうがいいでしょう。

アトピーが体に負担をかけずに水を飲む方法

水を飲む方法

では、アトピーが体に負担をかけずに水を飲むためには、どのような工夫をしたらいいのでしょうか?ここでは4つのポイントをご紹介します。

常温の水を飲む

1つ目は「常温の水を飲む」ことです。

常温だとぬるいと感じるかもしれませんが、体への負担が少なく、スピーディーに水分補給できます。

胃腸を冷やすことがないため、消化を促してくれて便通改善やダイエット効果にも期待ができるでしょう。

ゆっくりと水を飲む

2つ目は「ゆっくりと水を飲む」ことです。

喉が渇いていると一気に飲みたくなるかもしれませんが、一気飲みは体に負担をかけます。時間をかけて飲んだ方が、体内にも吸収されやすいため、ゆっくりと味わうように飲むようにしましょう。

コーヒーや紅茶、お茶などは利尿作用もあるため、水分補給が目的の場合には水を選ぶのがポイントです。

1度にコップ1杯程度の量を飲む

3つ目は「一度にコップ1杯程度の量を飲む」です。

ごくごくと大量に飲むと、一時的に体内のナトリウム濃度が変化する懸念があります。1度にコップ1杯ほどにとどめましょう。

1回水分補給をしたら、1時間程度の時間を空けるのがおすすめです。寝起きに飲んだら、次は朝食、出かける前など、時間を置くとよいでしょう。

ろ過水や水素水を選ぶ

4つ目は「ろ過水や水素水を選ぶ」ことです。

水道水は残留塩素があるため、アトピーにはおすすめできません。水道水をろ過したろ過水か、水素水を飲むようにしましょう。

水道をろ過する装置は、蛇口やシャワーヘッドに直接つけられるフィルター型式です。価格も数百円~数千円程度で買えるので、これを機に購入するのもよいかもしれません。

水素水は、活性酸素を除去する作用もあり、体によいとされています。皮膚科を中心とした医療機関でも推奨されていることもあり、取り入れてみるのもよいでしょう。

こまめな水分補給は大事!アトピーはまめに水を飲もう

人間の体は70%が水分で構成されているため、水を飲まないと皮膚が乾燥してしまいます。乾燥から身を守るためにも、アトピーは水をたくさん飲んだ方がいいでしょう。

ただし、大量摂取は体に毒です。200mlの常温の水を飲んだら、次は1時間以上空けるようにしましょう。まとめて飲むという発想は捨てて、こまめな水分補給が肝心です。
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